ブラス・アンサンブル輝響 第 5 回記念演奏会 「Take it B.E2.sy」


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ブラス・アンサンブル 輝響 第 5 回記念演奏会 「Take it B.E^2. sy」ポスター
ブラス・アンサンブル 輝響 第 5 回記念演奏会 「Take it B.E^2. sy」ポスター

とんでもなくあがり症の人間が音楽をやろうと思ったら、録音でもするか、楽譜でも書くか、どちらかしか道はないと思います。残念ながら僕は、努めてあがらないふりをしていましたがとんでもないあがり症で、後者の道を選んだわけです。

演奏会に出るたび、直前になるとおなかを壊し、演奏会の前日は午前 4:00 頃まで眠れず、そのくせ演奏会当日というのは決まって集合時間が 6 時台とか 7 時台になるわけで、確かに出演するというのは楽しいことだけれども、演奏メンバーを務めることは苦痛で苦痛で仕方がありませんでした。だから、年間 20~30 回も演奏会を開催している輝響の皆さんには敬服しています。

そんな輝響の第 5 回演奏会が本日開催されました。13:30 開場、14:00 開演だったのですが、僕は 13:40 頃、会場の福島市音楽堂まであと 5 分ぐらいの場所を車で走っていました。そうしたら、メンバーの KT さんから電話がありました。

「すみません、アナウンス席に近い所に座っていていただけませんか」

はっ?インタビュー??と思った瞬間、僕の心拍数が一気に上がりました。KT さんというのは大学時代に一緒に演奏していた後輩なのですが、あまりの緊張でなぜかずっと敬語ペース。おなかも急に痛くなって、音楽堂に到着するや否やお手洗い。完全にダメでしたが、薬も何も用意がなく、我慢して席に座っているほかありません。

言われたとおり、会場の前から 3 列目の、一番左のあたりに座って開演を待ちました。その座席は横に 15 個ぐらいの座席が連結された、コンサート・ホールによくあるシートが跳ね上がるタイプの座席です。ですから同じ列に座っている方の挙動が振動として伝わってくるわけです。ただでさえお腹が痛いのに、あろうことか僕が座った座席には、誰かのひどい貧乏ゆすりの震動が伝わってきました。

誰だよちくしょう、と思ってあたりを見回しましたが、僕が座っている並びには僕以外誰もいません。後ろの座席の人に蹴られて振動しているのかとも思いましたが、後ろの席にも誰もいません。しかし、貧乏ゆすりはひどくなるばかりで、かすかにギシギシ座席が鳴っています。地震かな?とも思ったけれど、いや地震にしてはピッチが正確で揺れが継続的すぎます。

なんと、僕の心臓の鼓動が、その列のシート全体を揺らしていたのでした。脈を測ると、どう考えてもテンポは 160 前後。こんな仕事ですから、テンポ計測には自信があります。このまま心室細動になって死ぬんじゃないだろうか、と本気で心配しました。どんどん血の気が引いて、手が真っ青になって、四肢がビリビリし始めました。ああ、ポンプ機能が弱まっている!?

一曲目が終わって、ステージ左端からアナウンスをしている二瓶由美さんに指名されました。ついに来たか。いったい何をしゃべらせる気だ、芳賀さんはそういう心配はないって言ってたじゃないか。なんて考えていたら、「どうぞステージ中央へ」。

…ということは、インタビューはなしかな?そう思ったら一気に心拍数が下がって、足のつま先までじわっと暖かくなり、(たぶん)軽い足取りでステージに上りました。「いや~、助かったヨ」という笑顔で客席を振り返り、一礼して降壇。命拾いしました(笑)。

演奏会の感想を書こうと思ったら、自分の話ばっかりですね。いやしかし、演奏会でご紹介いただけるなんて、めったあることではないですから、こういう心境を書いておくのも読み物としては楽しいのではないでしょうか。

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