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セルフレジ ― 失業はかくて生まれり

ヨークベニマル伊達店で見かけたセルフレジ
ヨークベニマル伊達店で見かけたセルフレジ

『チャーリーとチョコレート工場』の主人公チャーリーの父で、歯磨き粉工場に勤務するバケット氏が失業したのは、彼が務めていた生産ラインの一工程であるチューブのキャップ締めを、自動的に行うロボットが導入されたためでした。

機械化が社会にもたらしている恩恵ははかりしれませんが、その陰には必ずロボットに職を追われた人々が存在します。今まで積み上げてきたプライドや熟練を一気に奪われる無念さや、不本意な再就職を余儀なくされる苦痛は言語に絶するものだと思います。

家庭教師を終えて、彼女と食べる晩御飯を用意するため、ヨークベニマル伊達店に行ったところ、最新型のレジが置かれていました。これが噂の NEC 製セルフレジでした。2008 年 12 月から納入されている話を聞いていましたが、福島県内の店舗にはこれまでさっぱり導入されていませんでした。

セルフレジは正直言って楽しかったです。どこにバーコードがあるのかさっぱりわからない商品が多くて手間取りましたが、機械の前で商品を適当にぐるぐるまわしていると、そのうちヒットする事が多かったです。会計をしながら袋内のレイアウトもきちんと決められるので、二度手間にならない点も良いと思います。

しかしその陰で、こんな時勢の中、再就職を余儀なくされるチェッカーの方々がいるのかと思うと、胸が苦しくなります。「再就職できないのはスキルが足りないからです。」と言い切る方をテレビでよく見かけますが、人間の職業選択って、そんなに単純なものではないように思います。

冒頭のバケット氏がその後、歯磨き粉工場でキャップ締めロボットの整備士として再就職できたのは、このお話がフィクションだからだ、と思えない人が世の中多くなってきたということでしょうか。逆に、「選ばなければ仕事はある、仕事がないのは選んでいるからだ」なんていう話もよく聞きます。最近の雇用情勢下でそれがどこまで真実か知りませんが、人として生まれてきた以上、仕事は選んで当たり前じゃないですか 😉 !

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Finale と Finale NotePad

2009-04-16-01ここ数日、Finale を使って納品する仕事が立て込みました。今年の 1 月に Finale 2009 を導入して以来、不思議とそれを使う仕事が来なかったのですが、重なるときには重なるものですね。相変わらず不安定なソフトで、強制終了を喰らったのは一度や二度ではありませんでしたが、それでも Finale 2002 のころと比べれば大分マシになったでしょうか。

さて、それらの仕事の中に、ひとつ気になる仕事がありました。それは「Finale NotePad 2008 で読み込めるように作ること」という仕事。Finale NotePad というのは、Finale の簡易版です。Finale で作った楽譜の簡単な修正と、単純な音符の入力ぐらいしかできませんが、無償で提供されているソフトウェアでした。

なぜ Finale NotePad で読み込めるように作るかというと、クライアント側でパート譜を作成したり、間違いを修正したりできるからです。僕みたいな人間がフルスコアのみならずパート譜まで作成すると、その分費用がかかります。Finale NotePad で読み込めればパート譜を自力で作成できますから、費用を削減できます。また、どんなに気をつけて譜面を作っても、ミスを完全に追放することは、通常ほとんど不可能です。納品後に発覚したミスを、クライアント側である程度修正できるわけです。

Finale NotePad 2008現在、Finale の最新版は 2009 になります。NotePad の最新版も英語版は 2009 ですが、2008 で読み込めるようにと指示がありました。Finale はバージョンが変わるたびにファイル形式が変わります。より新しいバージョンではより古いバージョンのファイルを読み込むことができますが、その逆はできません。Final NotePad 2008 で読み込めるようにするためには、わざわざ旧式の Finale 2008 で楽譜を作成しなければなりません。

早く日本語版の Finale NotePad 2009 をリリースしてもらいたいのですが、ここに一つ厄介な問題が浮上してきました。なんと Finale NotePad はバージョン 2009 以降、有償化されるというのです。今回 2008 で注文が来たのは、2009 の日本語版がなかっただけだと信じたいのですが、もしかするとこの先、有償化された Finale NotePad 2009 を購入することを嫌って、ずっと 2008 での納品をクライアントに要求され続けるかもしれません。

Finale はバージョンアップされるたびに妙なバグが増える困ったソフトウェアなのですが、バグにさえ気をつければ(基本的に、多くの人の目にあまり触れないような機能を「おっ、こんな便利機能があったんだ!」と言って使うと大惨事になる)作業スピード自体はバージョンが進むにつれ少しずつ向上してきていることも確かです。

Finale NotePad 2009 の英語版は 9.95 ドル。代理店のイー・フロンティアによる日本語版の価格は、Finale の英語版が 600 ドルなのに対して 66,150 円。姉妹品 Finale Allegro が英語版 199.95 ドルに対して 31,500 円。当たり前ですが、元が安いソフトウェアほど、ローカライズにかかる費用の上乗せが激しくなります。はたして Finale NotePad は英語版のように安い価格設定にできるのでしょうか。9.95 ドル程度なら、「Finale 2009 で作業させてくれれば、楽譜の値段を 9.95 ドル割引しますよ 😉 」と言えるのですが、うっかり 5,000 円ぐらいになると、そこまでの差を楽譜の価格につけられるかどうか…。

「米兵」?「アメリカ兵」?

ネットでアメリカ軍兵士を検索するときに、なんと書きますか。「米兵」でしょうか。「アメリカ兵」でしょうか。

今日の新聞にもアメリカ軍兵士の犯罪が掲載されました。今度は酔った勢いで事務所に侵入したとか。このニュースに関する記事を Google でさらに検索してみましょう。

「米兵 犯罪」で検索すると(2008/03/03 の検索結果)、この日のトップは日本共産党の「しんぶん赤旗」でした。CGJ(志位 good job)と呼ばれ最近人気づいていることが、Google のページ・ランキングからもわかります。検索結果はその後「米海兵隊は日本にいらない」という団体、朝日新聞、神戸新聞と続いていきます。全体的な論調は、「米兵の犯罪を防止せよ」とか「米軍の駐留を見直せ」というものが圧倒的です。

ところが「”アメリカ兵” 犯罪」で検索すると(2008/03/03 の検索結果)、様子が少し変わってきます。個人のブログの割合が高くなり、「アメリカ兵に強姦される少女にも問題あり」「なぜアメリカ兵の犯罪だけが目の敵にされるのか」という、アメリカ軍兵士擁護論とか自己責任論がちらほらあらわれてきます。

これはどういうことなのでしょうか。つまり、こういったコンテキストにおいて「アメリカ兵」という言葉を使う何らかのメディアがあり、その支持者がそういうブログを作っているということなのでしょうか。「米兵」使用者と「アメリカ兵」使用者の間には溝があるようです。いったいどういうことなのでしょうね。軽く調べてみると、NHK が主に「アメリカ兵」という言葉を使用しているようです。しかし NHK が「アメリカ兵」使用者に特異な論調を広げているとも思えません。となれば、熱心に NHK を観る「アンチ NHK」の方なのでしょうか。確かに NHK の評判はよくありませんから、NHK の番組で主張された内容をすべて否定するような方がいたとしても不思議はありません。あるいは新聞を読まない人、ということなのでしょうか。はたまた何かの雑誌なのか。

鉄ちん

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車のホイールに「てっちん」というのがあります。私はあれは何かの略称かと思っていました。「鉄の鋳造品」とか。気になって調べてみましたが、なかなか由来を説明しているページも見つかりません。諦めようかなと思っていたら…なんとヒントが国語辞典にありました。「てっちん」を漢字で書くと「鉄砧」で、鍛冶作業をするときに使う金敷(アンビル)の事だそうです。しかし、どうしてそれが鉄製ホイールをさす言葉にも使われるのでしょうか。ああいう丸くて溝の入ったアンビルが昔はあったのかなあ。

今日は寒かったですね。 福島はこの冬初めて車が凍りました。